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キーファー・サザーランドを直撃、同時多発テロの思いと女流監督ミーラー・ナーイルと組んだ新作は?

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キーファー・サザーランド
キーファー・サザーランド

 映画『スタンド・バイ・ミー』で注目され、その後映画『フラットライナーズ』、『ア・フュー・グッドメン』などのヒット作に出演し、テレビシリーズ「24 TWENTY FOUR」で一躍世界的なスターとなったキーファー・サザーランドが、現在行われているトライベッカ映画祭(Tribeca Film Festival 2013)で、新作『ザ・リラクタント・ファンダメンタリスト(原題) / The Reluctant Fundamentalist』について語った。

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 同作は、パキスタン出身のチャンゲス(リズ・アーメッド)は、プリンストン大学を卒業後にウォール街の金融マン、ジム(キーファー・サザーランド)に見いだされ、彼のもとで出世街道を突き進み、さらにアメリカ人の恋人エリカ(ケイト・ハドソン)と交際し、順風満帆な生活を送っていた。ところが、2001年に起きたアメリカ同時多発テロで、中東出身の人々が偏見を持たれ、自分の人生に疑問を抱いたことで、パキスタンに戻って、教授をしながら急進派へと傾倒していくというドラマ作品。監督は、映画『サラーム・ボンベイ!』、『アメリア 永遠の翼』のミーラー・ナーイルがメガホンを取っている。

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 キーファー演じるジムと主役チャンゲスとの関係は「(恋人と一緒に居るシーンが描かれていないため)映画内では明確にされていないが、ジムはゲイで恋人もいるという設定で製作されていた。なぜ、そんなジムがチャンゲスを雇ったかというと、ジムはチャンゲスがパキスタン出身であることを、自分がゲイであることに投影させ、他の人物とは違っているという共通点を見いだしていたと思う。さらにジムは、たたき上げの人物で、チャンゲスが自分と同じような道をたどろうとしていることを称賛している。ただ、ジムは自分が気に入らなければすぐに部下の首を切るタイプで、そのような人物にメリットはなく、僕にとっては決して演じやすいキャラクターではなかった(笑)」と語った。

 2001年にアメリカ同時多発テロが起きた際は「テレビシリーズ『24 TWENTY FOUR』の撮影のため(同年11月から放送されていたが、撮影はだいぶ前から行われていた)に、ロサンゼルスの自宅から朝5時55分に現場に向かおうとすると、ある人物から電話を受けて、すでにそのときは最初の飛行機(アメリカン航空11便)がワールド・トレード・センターに突入して爆破した後で、その人から今日は仕事をするのは無理だと言われたんだ。すぐに家に戻ってテレビのニュースで、もう1機が爆発炎上している映像を見た。それから、煙を逃れようと助けを求めていた2人が、手をつないで飛び降りる映像も見たんだ。この同時多発テロで、僕は今はもう別れた妻や子どもに電話し家族が一つになることができた。だが当時の僕らアメリカ人は、この映画のように中東の人々を先入観を持って見ていて、ろくに理解していなかったことは誤っていたと思う」と語った。

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 ミーラー・ナーイル監督の演出は「彼女の視点は、特に女性らしいわけではなく、むしろ女性的要素を抑えた現実的な監督なんだ。ところがセット上では、まるで母親のように人を成長させる要素を備えている。そのうえ、僕らが演じやすい環境も作ってくれていて、僕がジムを演じるために3つの違った発音でせりふを発し、どれにするかを確かめていたことにも、しっかり対応してくれていた。彼女が心地よい環境をセットで作っていたために、自分もいろいろ試してみたい気にさせてくれるんだ」と素晴らしいタッグが組めたことを明かした。

 最後にテレビシリーズ「24 TWENTY FOUR」の映画化については、「僕らはかなり長い間、この映画化を進めているが、今のところは待っててくれとしか言えない」と答えた。映画は、アメリカンドリームをつかみかけた男が、パキスタンの大学教授として急進派の生徒たちに影響を与え、二つの国の観点で描かれていることが興味深い作品になっている。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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