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千葉真一、『仁義なき戦い』の野獣系ヤクザ・大友勝利は役者としての転機と明かす

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千葉真一
千葉真一

 12日、池袋の新文芸坐で深作欣二映画祭『仁義なき戦い』5部作一挙オールナイト上映イベントが行われ、シリーズ第2作『仁義なき戦い 広島死闘篇』に出演した千葉真一が自身の役柄について振り返った。

 2003年1月12日、前立腺がんのために72歳で生涯を閉じた深作監督。そして深作監督の代表作『仁義なき戦い』が初公開となったのが、1973年1月13日。くしくもこの両日は深作監督没後10年、『仁義なき戦い』公開40周年という節目にあたる。

 千葉が演じる「大友組」組長・大友勝利は、「わしら、うまいもん食ってよ、マブイスケ抱くために生まれてきとるんじゃないの!」といった思わず真似したくなるような数々の名セリフを放ち、狂犬のようなブチキレキャラクターが今でもファンの間で語り草。千葉自身、大友役には大変な思い入れがあるとのことで、もう一人のゲストの杉作J太郎が「大友こそが深作映画のリズムを体現していますよね!」と呼びかけると、会場からは大きな拍手が起こり、いまだに大友がファンから愛されている様子がうかがい知れた。

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 大友といえば、誰もが認める千葉の当たり役だが、もともと本作で千葉は、北大路欣也が演じた山中正治を演じる予定だった、というのは知る人ぞ知る話。クランクイン直前になって、北大路がやる予定だった大友役と交換するよう東映側から告げられたのだとか。当時、アイドル的人気を誇っていた千葉は「こんな個性の強い役は俺にはできないな」と悩んだと言うが、それでも「これは深作欣二の陰謀なんだと思ったら、面白くなってきた。今までの自分を全部なくしてやろうと思った」と述懐する。

 ボリボリと股間をかき、下品な言葉を放つ野獣系ヤクザの役作りは大変なチャレンジだったようで、「クランクインまで役作りは胃が痛くなるくらい迷ったけど、あの時くらい燃えたことはなかった。今思えば、あの役をやって良かった。感謝してますよ」としみじみコメントした。

 人気キャラクターだけあって、大友を主人公にした企画もあったと千葉は述懐。「後から(大友のモデルとなった人物を)掘り下げると、あの人は本当に面白いんですよ。今の日本映画がこういう状態だからなかなか作れなくて。何とかならないかなと思っているんですが。まだまだ歳だとは言ってられない。やらなきゃいけないことがたくさんありますよ」と千葉は力強い眼差しで語った。(取材・文:壬生智裕)

「仁義なき戦いBlu-ray BOX」は3月21日より発売(税込み:3万1,290円)
深作欣二映画祭は1月18日まで、池袋の新文芸坐で開催中

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