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吉永小百合主演『北のカナリアたち』豪華キャスティングの理由を阪本順治監督明かす

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阪本順治監督
阪本順治監督

 16日、Apple Store Ginzaで行われた Meet the Filmmaker イベントに、吉永小百合主演最新作『北のカナリアたち』でメガホンを取った阪本順治監督が出席し、豪華キャスティングの理由を明かした。

映画『北のカナリアたち』場面写真

 東映60周年記念作品として豪華キャストが集結した本作。阪本監督にとって日活の黄金時代を支えた大女優・吉永小百合とのタッグは晴天のへきれきだったそう。「後ろからヒザかっくんをされたような気持ち。吉永さんの映画が撮れるなんて思ってもみなかった」とユーモラスな表現で振り返った阪本監督。吉永と初めて会ったのは故・松田優作さんの追悼ライブの席だったといい、「大楠(道代)さんに紹介されました。後はパーティーでごあいさつをさせてもらったり、JRの改札でごあいさつしたり……。ポスターにですけどね」と冗談交じりに付け加える。

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 一般的に吉永の印象といえば、「清楚(せいそ)」「可憐(かれん)」といったものがあるが、阪本監督自身も「そのイメージは変わらなかった」という。しかし、「これを言うとファンの方に怒られてしまうかもしれませんが」と付け加えた阪本監督は、「勇ましい方だなと。物を決めるときの決断の仕方ですとか、吹雪の中で一人スタンバイしている姿を見てそう思いました。でもそれは吉永さんの俳優人生の中で少しずつ培ってきたものではなくて、(1962年の代表作)『キューポラのある街』のころからあった。おそらく根っこの部分は変わっていないと思います」と印象を語る。

 『北のカナリアたち』は、20年前に起きた悲劇により引き裂かれた教師と6人の教え子たちが、ある事件を機に再会するというストーリー。6人の生徒役には、森山未來満島ひかり勝地涼宮崎あおい小池栄子松田龍平が名を連ねた。このキャスティングについて「演技を仕掛けてくるタイプの人は選びたくなかった」と振り返る阪本監督。「これは勝手な想像ですけど、彼らの仕事の選び方なんかを見ても、彼らはカメラの前だけでなく、普段の生活の中に俳優としての大事な根っこを培っているんじゃないかと思ったんです。そういう人にしたかった」とキャスティングの理由を明かした。(取材・文:壬生智裕)

映画『北のカナリアたち』は11月3日より全国東映系にて公開

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