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映画史に残るSF『月世界旅行』奇跡のビジュアルを「SOIL」カネコアツシ、メリエスは怪物と絶賛!

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その想像力を絶賛したカネコアツシ
その想像力を絶賛したカネコアツシ

 7日、渋谷のシアター・イメージフォーラムで映画『メリエスの素晴らしき映画魔術』『月世界旅行』大ヒット記念トークショーが行われ、「バンビ」「SOIL」などで知られるコミックアーティストのカネコアツシが、“映画の父”ジョルジュ・メリエスについて大いに語った。

映画『月世界旅行』場面写真

 マーティン・スコセッシ監督の映画『ヒューゴの不思議な発明』などを通じて、再評価の機運が高まっているメリエス。1902年の代表作『月世界旅行』における、人間の顔のような表情を持つ月に巨大な砲弾が突き刺さったビジュアルは、映画史を語る上で欠かせない奇跡のひとコマであり、映画ファンの間に強烈な印象を残している。

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 一方、筆ペンを使った個性的な作風で、ジャケットデザインやイラストなど多方面で活躍中のカネコの最新コミック「Wet Moon」には、まさにそのビジュアルが登場。1960年代、バラバラ殺人の犯人を追い詰める刑事が、頭にけがを負ったことで記憶が混濁(こんだく)。夢か現実かわからなくなった彼の妄想世界の中に、メリエスの月が登場することになる。

 そんな有名なビジュアルについて「人間が月に行く前。昔の人はこんな風に月を考えていたんだな、というのが面白いですね」と切り出したカネコは、「メリエスは特殊技術を(映画に)使った人だとよく言われますけど、技術は後から来るもの。その人の中に想像力がないと映画は成立しません。やはりメリエスの想像力が怪物のようにあったからこそ、(その実現のため)映画の技術が進歩したんだと思います」と同じアーティストとしてメリエスに共感している様子。

 現在上映されている『月世界旅行』は、スペインで奇跡的に発見されたカラー版フィルムを、緻密(ちみつ)な手作業とデジタル技術でようやく復元させたもの。『メリエスの素晴らしき映画魔術』は、その気の遠くなるような修復作業の工程を追ったもので、カネコも「今回のフィルムが発見され、復元される過程は物語のようで、メリエスの物語はまだ終わっていない感じがします。スクリーンでこのカラー版を観るということは、100年越しの物語に参加することなので、ぜひともそこに参加していただければ」と観客に呼び掛けた。そんな本作の上映は連日盛況の様子で、10月5日までの続映も決定している。(取材・文:壬生智裕)

映画『メリエスの素晴らしき映画魔術』『月世界旅行』はシアター・イメージフォーラムで公開中

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