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イケメン監督トマス・ヴィンターベアが2度目のカンヌ入り!主演は『007/カジノ・ロワイヤル』の悪役で有名なマッツ・ミケルセン

第65回カンヌ国際映画祭

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マッツ・ミケルセンとトマス・ヴィンターベア監督
マッツ・ミケルセンとトマス・ヴィンターベア監督 - 写真:高松美由紀

 1995年、ラース・フォン・トリアー監督らによって始められた映画運動「ドグマ95」の記念すべき第1作目『セレブレーション』で、第57回の本映画祭審査員賞に輝いたトマス・ヴィンターベア監督の最新作『ザ・ハント(英題) / The Hunt』が、コンペティション部門で上映された。イケメン監督・ヴィンターベアのディープなヒューマンドラマとして注目されている。

 『007/カジノ・ロワイヤル』など、ハリウッドでも活躍する演技派俳優、マッツ・ミケルセン主演の本作は、デンマーク映画らしい地味ながらも身につまされるストーリー展開とあって、記者会見では製作過程の質問が多く飛び交った。ヴィンターベア監督は「大人の罪によって社会の犠牲になっているのは、いつも子どもたち。デンマークでは“真実を言うのは子どもと酔っ払い”ということわざがあるが、そんな社会は間違っている」と述べ、「僕の意見や映画の結末はあえて表現していない。結末は皆さんに考えてもらいたい」と本作の解釈を観客に委ねた。

 本作は、息子との関係回復を願う40歳のバツイチ男性が、小さなうそによって集団ヒステリーに陥っていく田舎町で孤独な闘いを強いられる、という心理ドラマ。本作での自身2度目のカンヌ参戦についてヴィンターベア監督は「長編デビュー作『セレブレーション』がカンヌで受賞したことによって、本作を作り上げるまでに、精神的に相当の負担があった。しばらくは何を作っていいかわからなくなったけど、一から映画製作について勉強しなおして、自分の映画スタイルをゼロから再構築した」とコメント。

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 デンマークで映画製作を続けることについては「デンマークは確かに少し陰のある歴史や文化があって、みんな“暗い”とか“地味”とか言うけれど、そこが魅力でもあり、僕はこれからもデンマークで映画を撮っていきたい」と明言した。

 「本作がカンヌで上映されることで、僕の任務は終了したような気がする。カンヌは、世界中から大小にかかわらず全ての映画が紹介される機会を与えてくれる映画人にとって最高の場所」とカンヌに参加できる喜びを表現、若手監督らしい力強さを見せた。(記者:高松美由紀)

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