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震災後の宮城県気仙沼市唐桑町で撮影 小林政広監督『ギリギリの女たち』が上映

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黙祷を捧げる小林政広監督
黙祷を捧げる小林政広監督 - Photo:Harumi Nakayama

 東日本大震災から1年を迎えた3月11日、開催中の第7回大阪アジアン映画祭(18日まで)で震災後の宮城県気仙沼市唐桑町で撮影された小林政広監督『ギリギリの女たち』が大阪・梅田ガーデンシネマで上映された。上映前には被害に遭われた方々を追悼して、1分間の黙祷が捧げられた。

 同作品は震災をきっかけに奇しくも15年ぶりに再会した3姉妹(渡辺真起子、中村優子、藤真美穂)が織り成す人間悲喜劇。小林監督は鈴木京香主演『気仙沼伝説』(未公開)を機会に気仙沼を訪れ、唐桑町の民家を“終の住処“として購入。2006年にその家で初めて書いた脚本が本作だったという。

 小林監督は前作の仲代達矢主演『春との旅』でも一部、唐桑で撮影を行ったが、あえて同じ場所でロケを行うなど町の変貌ぶりを映像で残している。

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 小林監督は「“自分に出来るのは映画だけ“と製作を決めたが、いざ唐桑を訪れるとTVで見ていた以上に(津波被害が)凄くて、どういう気持ちで撮影したらいいのか分からなり、撮影を止めようかと迷った。スタッフには“脚本を書き直す“と言って宿が取れた盛岡に一度移ったのだが、本当は気持ちの整理を付けるため。3日間、部屋に閉じこもっていました」と逡巡したことを告白した。

 しかし観客から「今、世の中は希望や絆という言葉があふれているが、それがどれだけ難しい事なのかこの映画でわかった。これから毎年一本、(気仙沼で)映画を撮って欲しい」と励まされると、小林監督は「(同地にゆかりのある映画監督として)引き受けて行かなければいけないと思う」と気仙沼で撮り続けることを誓った。

 同映画祭ではプレイベントとして3月3日~9日まで東北映画特集を開催したり、映画祭期間中は各会場に復興支援の募金箱を設置するなど、映画を通して東北にエールを送っている。(取材・文:中山治美)

映画『ギリギリの女たち』は初夏公開

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