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是枝裕和監督、加瀬亮主演のテレビドラマ「後の日」が第59回サンセバスチャン国際映画祭で招待上映

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加瀬亮と是枝裕和監督-第59回サンセバスチャン国際映画祭
加瀬亮と是枝裕和監督-第59回サンセバスチャン国際映画祭

 是枝裕和監督が手がけたNHK BS-hiのドラマ「後の日」が第59回サンセバスチャン国際映画祭で現地時間21日、招待上映され是枝監督と主演の加瀬亮が舞台あいさつを行った。

 同作品は、日本の文豪たちの短編を気鋭の四監督が映像化した「妖しき文豪怪談」の一作。劇場公開版に再編集され、昨年の東京フィルメックス映画祭を皮切りに、ロッテルダム国際映画祭でも上映されている。加瀬は、映画『SPECK~天』の撮影が終わり、次作に入るまでバカンスも兼ねてサンセバスチャン入りしたという。加瀬は「テレビで観るのとスクリーンとでは、また趣が変わりますね」と観客と一緒に上映を楽しんでいた。

 上映後は質疑応答も行われ、是枝監督への質問が集中した。室生犀星原作の『後の日』は、幼子を亡くした夫婦の心情を繊細に描いた作品であることから、「『歩いても歩いても』に『奇跡』と家族をテーマに描く理由はなぜですか?」という質問があった。是枝監督は「家族モノを続けて撮っている感覚はないんですけどね」と戸惑いつつ、「ただ『誰も知らない』を撮ったころは結婚をしてなかったんですけど、その後に結婚し、子どもも生まれて家の中で僕のポジションが息子から父親へと変化し、それに伴い家族の見え方も変化していくのがわかったんです。それで、特別な何かをしなくても、家族というのは、いろんな角度から光を当てられる面白いモチーフだと思ったことがあります」と私生活が大きく作品に影響していることを説明した。

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 すると引き続き「では、なぜ死を題材にした作品も多いのでしょう?」と是枝作品マニアらしい、真髄に迫る問いも飛び出した。是枝監督はまたも「どうしてと言われると、難しい……」と言葉を探しながらも、「いつも死んだ人そのものより、残された人たちに光を当てて描くのがどうも好きみたいですね。『歩いても歩いても』でも息子を亡くした母親の嫌味や葛藤を描いているんですけど、今回の作品はそこだけで作ってみようと思ったのが出発点です。でもなぜ惹かれるのかは自身でもわからないです」と素直に語った。

 是枝監督は『ワンダフルライフ』『花よりもなほ』『歩いても歩いても』で同映画祭に参加しており今年で4回目。しかも今回はコンペティション部門に『奇跡』、新人監督部門にプロデュース作『エンディングノート』、そして招待作品にドラマ「後の日」と2作品が上映されており、ミニ是枝祭となっている。是枝監督は「本当にありがたい」と笑顔を見せつつ、3作品の上映の立ち会いに、取材にと、多忙な日々を送っているようだ。

 『妖しき文豪怪談』はDVDが発売中

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