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ロックの伝説・音楽界の重鎮ルー・リードが映画監督に初挑戦!従姉妹で100歳を迎える伝説の女性を映画化

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ルー・リード(右)と従姉妹のシャーリー・ノヴィック(左)
ルー・リード(右)と従姉妹のシャーリー・ノヴィック(左)

 アメリカ音楽界の重鎮ルー・リードが、監督に初挑戦した作品『レッド・シャーリー(原題) / Red Shirley』について語った。

ルー・リード出演映画『ルー・リード/ベルリン』場面写真

 同作は、ルー・リードの従姉妹で100歳を迎えるシャーリー・ノヴィックに焦点を当てた作品で、彼女はポーランドに住んでいた19歳のときに、台頭し始めたナチ党の脅威から逃れるため、カナダのモントリオールに移住し、その後アメリカに移りドレスメーカーとなり、労働者運動のリーダーとして活躍した彼女の人生を描いた短篇ドキュメンタリー作品。

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 シャーリーは衣料産業界で働き、2つの世界大戦を生きぬき50~60年代の労働運動に率先して参加した人物である。

 まず、製作経緯について「個人的に、誰かがシャーリーを撮影して映画にしなければいけないと思ったからなんだ。彼女は、人生を通して一貫した姿勢で、何事もあきらめず、何が正しいのか闘ってきたんだよ。それに、そんなシャーリーみたいな女性を抱えているアメリカの素晴らしさも、皆に知ってほしいとも思ったからでもある」と述べた後、「もしこの映画を製作していなかったら、(アーティストとして)何をして良いかわからなかった」とも答えている。

 この映画の構成について「自分自身は、正確な歴史に関連した質問はシャーリーにはできないから、僕が知人の弁護士に質問を作成してもらって、その中からシャーリーに質問をする形を取ったんだ。サウンドトラックは自分で製作して、エレクトリックなサウンドになっている。映像は、デザイナーのトム・フォードが監督した映画『シングルマン』に影響されてね、あれはカラーで色を強調しているが、僕はモノクロとカラーを使い分けてこの映画に取り組んでみたんだ」と映像作家としてのイメージをしっかりと持っていたようだ。

 この作品はあくまで短編ではあるが、生き字引のようなシャーリーの個性が光った映画に仕上がっている。ちなみにルー・リードは、もし機会があればこの作品の第2部、3部を製作して、まとめて長編作品にしてみたいらしいが、今のところはこの出来上がった作品に満足しているようだ。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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