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ハロウィーンでホラー映画が大人気!『ソウ』最新作が全米ナンバーワンに -11月1日版

全米ボックスオフィス考

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シリーズ人気は、健在のようです! (映画『ソウ ザ・ファイナル 3D』より)
シリーズ人気は、健在のようです! (映画『ソウ ザ・ファイナル 3D』より) - (C) 2010 Lions Gate Films Inc.All Rights Reserved.

 仮装パーティーでにぎわった今週のハロウィーン・ウイークエンドは、近年この時期になると出てくるおなじみホラー・シリーズ『ソウ』の新作映画『ソウ ザ・ファイナル 3D』が、2,253万ドル(約19億1,505万円)をたたき出して全米興行収入のトップに輝いた。(1ドル85円計算)

今週全米第1位の映画『ソウ ザ・ファイナル 3D』写真ギャラリー

 主人公ジグソウが作り出した数々の残虐拷問がアメリカで病的な人気を誇るこのシリーズもいよいよ7作目を迎え、ついに3Dで登場。木曜日の深夜先行ロードショーだけでも1,700万ドル(約14億4,500万円)の収入を上げ、金曜日からは全米2,808館・3,500スクリーンで大型ロードショーを敢行。同作品の総合興行収入の割合において全体の92パーセントが3D上映からの収入であったという結果が発表されている。

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 売り上げの数字上からは健在に見えるこのシリーズだが、ひと目ではわからないのが実際の作品人気だ。3D上映にあたっては、観客一人頭から平常のチケット代よりも高い3Dの特別料金がボックスオフィスに入ってくる。『ソウ ザ・ファイナル 3D』にあたっては3D上映からの収入が92パーセントということで、観客の頭数が少なくても3D特別料金が総合売上をかなり押し上げているため、興行収入的には大入りに見えるのである。また、シリーズ全体のオープニング成績では、7作品中3番目に低い興行収入で、さらにはシリーズ全体の平均値を下回っているのだ。この点がこれからのシリーズ自体にどういう影響を与えるかが注目される。

 ちなみに配給会社ライオンズゲートが発表した観客の内訳は、56パーセントが男性客で全体の53パーセントが25歳以下の観客で、同じくホラー映画の『パラノーマル・アクティビティ2』と比べると、年齢層が高く、男性客が多かったという結果が出ている。

 代わって第2位は、先週の第1位から59.4パーセントの急下降で1,651万ドル(約14億335万円)の『パラノーマル・アクティビティ2』。だが、公開から10日間でトータル6,570万ドル(約55億8,450万円)という興行収入をたたき出しており、この手の映画の続編にしては上々の出来といえる。

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 第3位は壮年組の大健闘でトップ3維持の『RED / レッド』で1,073万ドル(約9億1,205万円)。先週と比べて28.6パーセントしか落下しておらず、いまだにトップ10で頑張っているベン・アフレック主演の映画『ザ・タウン』の落下度28.1パーセントといい勝負といえるスタミナを見せた。

 そして第4位は2ランクダウンの映画『ジャッカス3D / Jackass 3-D』(原題)で850万ドル(約7億2,250万円)。先週から60.1パーセントもダウンしてしまった。とはいうものの、過去のシリーズ中で初となる興行収入1億ドル(約85億円)を突破し、総合売り上げもシリーズ中ナンバーワンという成績で、全体的に見れば大成功の作品といえる。

 第5位は、早くもワンランクダウンの映画『ヒア アフター』で642万ドル(約5億4,570万円)の成績。2,181館から2,424館へと上映館が増えたにもかかわらず、興行収入は46.6パーセント減と、クリント・イーストウッド監督、マット・デイモンのコラボ作品にしてはちょっと残念な結果となっている。

 次回のチャート予想だが、今週の話題作は久々に盛りだくさん。まずは、映画『スラムドッグ$ミリオネア』でアカデミー賞受賞以来久々の作品となるダニー・ボイル監督・ジェームス・フランコ主演の『127アワーズ』(原題)。実話を基にしたこの映画は、ユタ州のブルー・ジョン・キャニオンを登っている途中で落岩に手を挟まれて動けなくなり127時間の間、死の恐怖と戦いつつ最終的には自らの腕をナイフで切断して生還した青年アーロン・ラルストンのすさまじいまでの精神力と生命力を描いたドラマ。題材が題材だけに、どこまでトップ5に食い込むかが見どころだが主演ジェームスの白熱演技には早くもオスカーの呼び声が上がっており、チャートの動きが注目される。

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 2つ目は、人気のロバート・ダウニー・Jrと映画『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』以来ひっぱりダコのザック・ガリフィナーキス、そしてジェイミー・フォックスが出演するコメディー映画『デュー・デート ~出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断~』。今は亡きジョン・ヒューズ監督の名作コメディー映画『大災難P.T.A.』をほうふつとさせるストーリーは、ありがちな内容だがロバート、ザック、ジェイミー3人の主役陣が繰り広げる好珍プレーが新たな大爆笑を誘い上位に食い込むこと請け合いである。

 3つめの作品は、黒人客層に大ウケしてもしかするとトップ5入りする可能性がある映画『フォー・カラード・ガールズ / For Colored Girls』(原題)。無名の黒人女性たちのつづった20のポエムを扱った舞台劇を映画化したものでジャネット・ジャクソンをはじめとする人気黒人女優たちが豪華総出演している。

 そして最後の話題作は、出せば大体において当たる……という感のあるアニメ作品で映画『メガマインド / Megamind』(原題)という作品。声の出演にウィル・フェレルブラッド・ピットを招いて、配給側はPR作戦にも余念がない。ただ、問題は主人公が青いラッキョを逆さにしたような宇宙人キャラであまりかわいくないため、果たして子どもたちの間でどこまで人気が出るかがヒットの鍵となりそうだ。(文・取材: アケミ・トスト/Akemi Tosto)

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