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二つの悪夢は「両親の離婚」と「核戦争」!壊れかけた夫婦の物語は自分の悪夢が発端-第54回ロンドン映画祭

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一番恐れていたことのひとつが実現してしまった、デレク・シアンフランス監督
一番恐れていたことのひとつが実現してしまった、デレク・シアンフランス監督 - Photo:Yukari Yamaguchi

 現地時間10月15日夜、第54回ロンドン映画祭でイギリス・プレミアが開催された『ブルー・バレンタイン/Blue Valentine』(原題)のデレク・シアンフランス監督に、プレミア前に話を聞いた。壊れかけた夫婦の話に、出会いのころが重なって描かれる本作は、監督自身の体験が基になっているという。

 「子どもの頃、2つのことが悪夢だった。1つは核戦争で、もう1つが両親が離婚してしまうことさ。そして僕が20歳の時に両親が別れたんだ。アーチストとして、それをとらえることが自分の責任と思った。そのことについて自分にほんとうに語りかけてくれる映画がなかったんだ」と製作のきっかけを話す。「そこから12年かかった。その間にドキュメンタリー映画を作ったことや、結婚して子どもを持ったこともプラスに働いているよ」と時間の流れに自然に任せて発展させていったライフワーク的な作品だったようだ。シュープリームスのヒット曲「愛はどこへ行ったの」もインスピレーションの1つになったという。

 本作で妻を演じるミシェル・ウィリアムズとは2003年に、夫を演じるライアン・ゴズリングとは2005年に知り合ったというシアンフランス監督も、その2人がここまでよく響きあうとは思っていなかったというほど本作で2人が演じるカップルはリアルだ。「エネルギーがそこにある」、「時間と過程を経ていくことで映画にはマジックが起こることがあるんだ」と監督が表現する2人の間に漂う親密さと情感だ。

 次作については「(長期に渡った個人的な作品だった本作が終わって)ちょっと茫然自失な感じだよ。興行的に成功してくれるか心配だし」としながらも「いくつか進行中で1つは父と子の話。もう1つは銃とバイクの話だよ」と、1998年の長編デビュー作『ブラザー・タイド/Brother Tied』(原題)が絶賛されたシアンフランス監督、既にいくつかの映画祭で好評を得ている本作をひっさげ、売れっ子監督の仲間入りを果たしそうだ。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)

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