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アメリカ人、吉祥寺を絶賛!ギター1本で歌い歩く姿を74分ワンカットで撮り上げる!

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松江哲明監督と前野健太
松江哲明監督と前野健太 - Photo:Nobuhiro Hosoki

 映画『童貞。をプロデュース』などのドキュメンタリー映画で知られ、先日映画『ライブテープ』がN.Y.A.F.F(ニューヨーク・アジアン・フィルム・フェスティバル)で上映されたばかりの松江哲明監督とミュージシャンとして活躍する主演の前野健太が撮影の裏話を中心に話を聞かせてくれた。

映画『ライブテープ』場面写真

 本作は2009年の元日に、吉祥寺をミュージシャン・前野健太がギター1本で歌い歩く姿を74分ワンカットでゲリラ的に撮り上げた音楽映画。松江監督が育った街、吉祥寺を舞台にしたこの作品は、第22回東京国際映画祭で日本映画・ある視点部門の作品賞を受賞した。

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 知人の紹介で前野に出会った松江監督は、ライブを見てすぐに「今度一緒にやりましょう」と提案し、それが今回の企画につながった。松江監督が「生活を歌にできる人」と評する前野だが、本番前に3回行われたリハーサルでも歌うことはせず、歩くルートやカメラの位置を確認しただけだという。編集なしのワンカットで撮影されることについて前野は、「最初は嫌だったけれど、やるかやらないかの選択肢しかなかったので、やるしかなかったんです。不安よりもむしろ面白いだろうなぁと思う気持ちの方が大きかったんで、そっちに動いた感じです」とこの手法に可能性を感じていたことをにおわせた。

 撮影には苦労も多かったらしく、松江監督は「実は、元旦は人通りが少ないと思っていたんですよ(笑)実際はあんなに人がいて誤算でした」と当時の撮影を振り返った。だが初詣でにぎわう武蔵野八幡宮から井の頭公園まで巨大なステージと化した街の音が、前野の演奏や歌の一部となることで、吉祥寺という街がより身近に思える感覚こそ、松江監督の真骨頂。フェスティバルで上映された本作は、松江監督も「曲ごとに拍手があったりして、本当に映画に参加しているように観ているなと思いましたね」と驚くほどアメリカ人に好評をもって受け入れられた。国籍も人種も違うアメリカ人が共感を覚えたのは吉祥寺に限らない、すべての街の持つ風景が画面に映っていたからだろう。

 本作に出演した前野は、松江監督のことを「映画を本当に愛している人」と評した。映画を愛し、ドキュメンタリー映画を撮り続ける松江監督が自身のホームタウンともいえる吉祥寺の街を舞台にした本作は、まさに監督の原点回帰ともいえる作品だ。(取材・文:細木信宏 Nobuhiro Hosoki)

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