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鳥越俊太郎、米国アカデミー賞受賞結果に不満「イルカ漁のことではなく、軍事政権下ビルマに関心を」

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投獄の危険を顧みず事実を伝えようとするビデオジャーナリスト(VJ)の数は増えていると語る鳥越俊太郎氏
投獄の危険を顧みず事実を伝えようとするビデオジャーナリスト(VJ)の数は増えていると語る鳥越俊太郎氏

 25日、映画『ビルマVJ 消された革命』の公開を前に白金台の明治学院大学で先行上映があり、原案と脚本のヤン・クログスガードとジャーナリストの鳥越俊太郎が駆け付け、閉ざされた国ビルマ(ミャンマー)についてトークショーを展開した。

映画『ビルマVJ 消された革命』写真ギャラリー

 報道の自由のない軍事独裁政権下のビルマで撮影された『ビルマVJ 消された革命』。原案・脚本をつとめたデンマーク人のヤンは、「父が戦時中ドイツにいて大変つらい思いをしてきました。なのでビルマで市民が抑圧されていることを知りビルマの尊厳のため、これは公にすべきだと思ったのです。この映画を通してなんらかの変化があることを望みます」と語った。

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 日本人で危険を冒し取材にあたったジャーナリストとして、同じビルマで反政府デモを取材中に銃撃された長井健司さんや、今月にタイで取材中亡くなった村本博之さんの例が記憶に残るが、ビルマでは、「投獄の危険を顧みず事実を伝えようとするビデオジャーナリスト(VJ)の数は増えていて100人以上いる。彼らはいっぺんに捕まらないように少人数で行動している」と厳しい現状を明かした。

 一方、戦場ジャーナリストとしても活躍する鳥越は、本作がアメリカのアカデミー賞にノミネートされたことを説明したあと、「結局、賞を獲得したのは和歌山県太地町のイルカ漁を批判した映画『ザ・コーヴ』でした。確かにアメリカ人の好みそうな題材でしたが、本当はこちらを選んでほしかった」と率直な感想を述べた。また「わたしがイラクをビデオ取材していたときは、アメリカ兵と目が合っただけでカメラを下ろしてしまうくらい緊迫していた」といかに本作で取材された映像が貴重なものかを説明した。

 第82回アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門ノミネートほか数々の映画賞も受賞した本作は、軍事政権下のビルマで投獄や拷問のリスクを負いながら情報を発信し続けるビデオジャーナリスト(VJ)の命懸けの映像をまとめあげたドキュメンタリー。

映画『ビルマVJ 消された革命』は5月15日よりシアター・イメージフォーラムほかにて全国公開

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