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『蟹工船』ヨーロッパプレミア!松田龍平がベルリンに登場!SABU監督のファンは「お帰りなさい」

第60回ベルリン国際映画祭

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松田龍平とサブ監督-第60回ベルリン国際映画祭にて映画『蟹工船』がヨーロッパプレミア!
松田龍平とサブ監督-第60回ベルリン国際映画祭にて映画『蟹工船』がヨーロッパプレミア! - Photo:Yukari Yamaguchi

 現地時間2月12日夜、第60回ベルリン国際映画祭のフォーラム部門で映画『蟹工船』のヨーロッパプレミアが開催された。上映後、SABU監督と主演の松田龍平が観客との質疑応答をした。

 連続して本映画祭に参加してきたSABU監督の新作を心待ちにしていたファンもいたようだ。「これまでずっと来てくれて、サブナーレ(本映画祭はドイツ語でベルリナーレ)と言えるくらいだったのに、なぜ、今回の新作まで間が開いてしまったのですか?」という質問にSABU監督は「ベルリンに招待されて、映画の勉強をしていたのです。その間は映画を撮ってなかったから……」と本映画祭と縁が切れるどころか、その縁による充電期間だったことを明かし、ベルリンのSABUファンを安心させた。

 斬新な美術について「ちょうど今、ほかの会場で『メトロポリス』の最新版が上映されていますが、その影響は受けていますか?」と聞かれ、「それは見ていませんが、SFチックな感じにしたかったので、ああいうふうになりました」と小林多喜二の原作を現代によみがえらせる工夫を作中にしたことを明かした。

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 現代の閉塞感が本作製作につながったというSABU監督は「時代のせいにするのでなく、自分がどうしたいか、どうするかが大事というメッセージをこの作品にこめています」と言い、松田も「僕は原作が書かれたずっと後に生まれたのですが、話自体はシンプルなものなので、自分なりにやりました」と話す。

 SABU流、松田流の『蟹工船』、プロレタリア文学という言葉から連想されるものを、いい意味で裏切る作品になっているが、残念ながら、日本では若い世代より、小林多喜二の原作に馴染んだ世代の観客が多かったのだそう。ベルリンを含む海外での評価によって、SABU監督がメッセージを向けた日本の若年層の関心も引くことを期待したい。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)

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