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香港出身監督のウェイン・ワンの新作に小津安二郎のテイスト発見!

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ウェイン・ワン監督
ウェイン・ワン監督 - Photo:Nobuhiro Hosoki

 映画『ブルー・イン・ザ・フェイス』『スモーク』で知られる香港出身で、現在アメリカ在住のウェイン・ワン監督が、新作映画『ア・サウザン・イヤーズ・オブ・グッドプレイヤーズ』(原題)について語ってくれた。

 本作は、アメリカに住む娘に中国から会いにきた父親(ヘンリー・オー)と、離婚したばかりの娘(フェイ・ユー)の再会と親子のきずなを描いた作品。

小津安二郎監督の作品に似たテイストを感じたのですが、意識した点はありますか?

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(ウェイン・ワン)わたしが最も尊敬している映画監督が小津監督で、学生時代に彼の作品を観て以来、小津監督の撮影技法に影響を受けたんだ。アジアでは、特にチャン・イーモウ監督、ホウ・シャオシェン監督、エドワード・ヤン監督たちも小津監督作品に影響を受けているよね。

‐香港出身のあなたがハリウッドで学んだことは何ですか?

(ウェイン・ワン)余計なことをしないということかな。ハリウッドでは脚本通りの撮影が常に要求されるし、それは契約にも記されていて、保険の問題が絡んでくるんだ。脚本に沿ってやらないと保険会社がやって来て、すぐにスタジオの重役から電話がかかってくるんだよ(笑)。

‐日本人プロデューサーとの関係はどうでしたか?

(ウェイン・ワン)どの世界にも商業的なプロデューサーはいるが、彼らは独立系の映画を信じて、世界中の優れた作品をバックアップしているスマートな日本人プロデューサーなんだよ。そういった数少ない素晴らしいプロデューサーに出会えて本当に良かったと思う。字幕が付いていたり、77歳の老人が出演している作品の制作費を捻出(ねんしゅつ)するのはかなり難しいことだからね(笑)。

 ウェイン・ワン監督は、渡米しカリフォルニア大学で学んだ後に香港のテレビ局に勤めるが、香港が肌に合わず再びサンフランシスコで映画製作を始めたという経緯を持っている。彼が映画について語る姿は情熱的であり、また繊細(せんさい)さも兼ね備えた人物であることが感じられるインタビューとなった。(取材・文:細木信宏)

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