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『劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』』指原莉乃 単独インタビュー

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『劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』』指原莉乃 単独インタビュー

いまは新しいことをやりたい

取材・文:磯部正和 写真:中村嘉昭

国内外で高い人気を誇る尾田栄一郎の人気コミックをアニメ化した「ONE PIECE ワンピース」の放送20周年を記念した『劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』』。世界中の海賊たちが宝を探す海賊万博を舞台に、モンキー・D・ルフィら麦わらの一味をはじめ、豪華キャラクターが一堂に会する夢のような物語だ。本作で万博を彩る歌姫アンの声を担当するのが、今年4月にHKT48を卒業した指原莉乃。以前から「ONE PIECE」の大ファンを公言していた指原が作品への思いや、自身の野望について語った。

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不安と嬉しい気持ちが半分半分

指原莉乃

Q:記念すべきアニメ放送20周年作品に参加すると決まったとき、どんなことを思いましたか?

日本どころか世界的に人気の作品なので、最初に話を聞いたときは「自分でいいのかな」という不安もありましたが、わたし自身「ONE PIECE」という作品がずっと好きだったこともあり、嬉しい気持ちも強かったです。嬉しさと不安が半々ぐらいに入り交じった感じでした。

Q:不安というのはプレッシャーという意味ですか?

そうですね。話を聞いた時点では、まだ具体的なことは明らかになってはいなかったのですが、収録が近づいてくるにつれ「これはヤバいのでは」というプレッシャーが大きくなっていきました。

Q:キャラクターもたくさん登場して、オールスターの様相を呈しています。

本当にそうなんです! ファン目線で読むと、たまらない展開でワクワクするのですが、いざ冷静に考えると「このなかに入るの?」という不安が……。本当に「大丈夫?」と何度もまわりに聞きました(笑)。

プロの声優のクオリティーに「ビビりました」

指原莉乃

Q:ゲスト声優が発表されたとき「足を引っ張らないように」というコメントを出されていましたね。

わたしが演じるアンちゃんはとにかく天真爛漫、元気で明るい女の子。監督からは「とにかく大きな声で」と言われていたので、そこだけはしっかり意識して臨みました。

Q:作品のなかで、物語に勢いをつけるような役割でした。

第一声で、自分的にはものすごく元気に最大限の声を出したのですが、それでも監督からは「もっと強く!」と言われてしまいました。まだ出来上がったものを観てはいないのですが、ものすごく元気で明るい声を出していると思います(笑)。

Q:アフレコはお一人で?

そうなんです。わたしが収録をしたときは、その他の人の声が入っている場面と、そうではないところがありました。でも当たり前なのですが、声優さんが吹き込んでいる声を聞いてビビりました(笑)。「この世界で一緒にやるんだ」と身が引き締まりました。

Q:指原さん演じる歌姫アンは、触れたものの幻を出すことができる「ビジョビジョの実」の能力者ですね。

「ビジョビジョビジョーン」というセリフがあるのですが、どういう言い回しにしたらいいか監督に相談すると「自由に、思うままにやってください」といきなり難しいことを言われて……。何度もやりました。アンちゃんはどちらかというと高い声のイメージだったので、そこは意識しました。聞いてくださる方も、わたしの声じゃないと感じるかもしれません。

いま出会っていたらサンジが好きになっているかも

指原莉乃

Q:キャラクターのなかでは、トラファルガー・ローが好きだとお聞きしました。

ローと出会ったのは学生のころだったのですが、そのときはミステリアスな感じや、シンプルに見た目が好きで、かなりはまっていったんです。それをいまでもずっと引きずっている感じですね。

Q:出会った時期が違えば、お気に入りも変わっていたかも?

たぶんそうだと思います。サンジとかは、学生時代は「なんかチャラいな」と思っていたのですが、大人になって見返すと、レディーファーストで格好よくて「こんなに優しい人いないな」と思うわけですよ。いま作品に出会っていたら、たぶんサンジのことが好きになっていたと思います。

Q:長く続いている作品だからこその楽しみ方ですよね。

20年間、常にトップを走っているというのが「ONE PIECE」のすごいところですよね。わたしが作品と出会ったのは学生時代だから10年ぐらい経過しているのですが、上の世代でも下の世代でも、みんな「ONE PIECE」のことを知っているんです。なかなかこういう作品ってないじゃないですか。どの世代にも人気があるって理想ですよね。

指原莉乃の野望は「ビジネス王」!?

指原莉乃

Q:ずっとトップを走るという意味では、芸能界でもそういう存在の人はすごいですよね。ご自身の目指すところではないのですか?

「ONE PIECE」はずっとトップですが、わたしは20位ぐらいにいることができれば十分です。

Q:グループも卒業され、区切りのタイミングで本作と出会いました。ルフィたちは海賊王を目指していますが、指原さんはどんな王になりたいですか?

ビジネス王かな(笑)。テレビに出ることももちろん楽しいですが、いまなんとなく新しいことをやりたい時期なんです。先日もプロデュースしたコンタクトレンズが発売になったり、アイドルもプロデュースさせていただいたりしているのですが、一からものを企画して作るのってすごく楽しいなと感じています。それがビジネス王という言葉になるのか分かりませんが「指原の肩書ってなんだっけ?」というのが理想ですね。

Q:今回は声優でしたが、演じるお仕事は?

それはいいです(笑)。今回はものすごく皆さん優しくしてくださいましたが、女優業って長年やってきたプロの方がたくさん現場にいますよね。そこに入っていくのは怖いです。きっと怒られるし(笑)。怒られたくないので、たぶんやらないと思います。

Q:プロデュース以外にはなにか野望は?

あとは、ラーメン王ですかね(笑)。石神(秀幸)さんと被っちゃいますか……。でもわたしラーメン大好きなんです。アイドルをやっていたときは、さすがに制御していたのですが、卒業してからはメチャクチャ食べているんです。辛い系が好きで……。ビジネス王かラーメン王になります!


指原莉乃

「いまは新しいことをやりたい時期」とインタビュー中に語っていた指原莉乃。これまでもアイドルとして第一線で活躍しながら、タレント業、劇場支配人や、アイドルをプロデュースするなど、その活動は多方面に渡っていた。そんな指原が、さらに“新しいこと”に目を向け、嗅覚を研ぎ澄ましている。「ラーメン王」はややネタっぽいが、その一挙手一投足から目が離せない存在であることは間違いないだろう。20周年を記念した『劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』』も指原ならではの表現方法で、大きな波を作り出すことに期待したい。

(C) 尾田栄一郎/2019「ワンピース」製作委員会

映画『劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』』は8月9日より全国公開

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